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本音アドバイス:入学動機書作成のヒント

 別のところで触れたとおり、入学動機書(statement of purpose)を読む側――つまり大学院側――は「別の大学でなくて、なぜ我々の大学でなければならないのか」「なぜ別の学生ではなくてあなたを我々は選らばなければならないのか」と自問している。これに対し、応募者としてはどうすれば効果的に自己アピールできるのであろうか。ここで、少しばかりヒントを授けよう。
 就職の面接でも、企業側の本音は「あなたは我々の組織にいかなる形で貢献ができるのか」を聞きたいのである――面接官はニコニコして「では自己アピールをお願いします」とか尋ねているのにもかかわらず。ここで、長々と自分自身のことをこまごまとしゃべっても面接官は落胆するだけ。面接官が本当に知りたいことをバッチリ把握し、こちらからキチンと提供することが肝要なのだ。
 それと同様、入学動機書の場合も「採用側が知りたい本音」や「採用側が聞きたいこと、知りたいこと」をキッチリ理解し直接的にアピールしなければなならい。そうでなければ即ボツとなる。ものすごい競争率ということを忘れてはならない。採用する側はいかにして拒絶しようか、テグスネをひいて待っているのだ。いかなる失点も許されないのである。
 しかも、入学動機書の枚数制限ははなはだしく、タイプにしてA4サイズ一枚ほどしかない場合がある。まさに、エッセンスだけを、それも各要素の間に整合性があるようにパッケージすることとなる――それも理路整然として「なるほど」と読み手を説得するように。
 では、どうするか。
 お勧めの基本戦略は、入学動機書類の中心を「自分の目標とするキャリア」に置くことである。そうすれば、上でいうパッケージが作りやすい。博士プログラムは基本的には大学教員養成所である(例外もあるので注意)。であれば、当然「大学教員になること、それも特定の分野での教員になることがキャリア目標」となる。そうして以下のように設定するのである。「☆☆☆の分野で大学教員になるのが私の将来の目標で、それを目指してこれまでやってきた。しかし、その目標に達するにはまだまだトレーニングが必要である。この大学が私が求めているトレーニングを提供してくれる最善の選択肢。したがって、ぜひこの大学に入学したい。」すなわち、「目標と現実」とのギャップを提示し、それを埋めるのが志望大学でのトレーニング、このように設定する。
 そうして「これまでやってきたトレーニング」の部分に他人が持っていない自分の学術的特技や受賞歴などを組みこむ。(ただし、こんな科目をとりました、といったようなこと――成績表をみればわかること――は書かずに、普通の学生がしていないことを書くほうがよい。目立つのが目的。)つまりこの部分で「なぜ我が校は他の学生ではなくてあなたを採らなければならないのだ」という審査員側の疑問に答えるわけである。自己アピールする場といえよう。
 そして「この大学が私に最適のトレーニングを提供できる」というところで、あなたが志望校を選んだ理由を説明――正当化といったほうが良い――するのである。ここで志望校についてあなたが下調べした結果を書き入れることとなる。上でいう☆☆☆の分野で活躍する教授陣、さらにはその分野での優れた研究体制(研究所や特殊図書館)といったような「将来、☆☆☆の分野で活躍するには、やはりこの大学でないといけない」理由を書く――たいていは志望大学側も自分たちの得意分野がわかっているのでそれに対応するようにする。つまり、あなたの学術関心上、志望校でなければならない必然性を説くのである(わざわざ他の大学と比較する必要はない)。希望する指導教官を指定することも普通。(さらには、あらかじめ電子メールで教授本人に指導可能かどうか問い合わせるのも普通。)
 このように「自分のキャリア目的に到達するために必要なトレーニングを、志望校でやりたい」というのが志望動機としては1番よい。それ以外の動機はやめたほうがよい。「あこがれで」とか、「指導教官にここが良いと薦められて」とかはダメ。必然性がないから。
 それに「これこれを志望校でやりたい」といいたい時に、I hope という表現は避けて、 I intend to という表現にしたほうが力強くて良い。もっといえば「仮にあなたの大学から入学許可をもらわなくても、別の方法でもってしても自分のキャリア目的を達成するつもりです」というぐらいの意気込みを感じさせる入学動機書が求められる(そのように実際に書くのはやめたほうがよいものの)。「つまり自分のやりたいことがシッカリわかっています」という決意が行間からにじみでてくるような文章を書いてほしい。加えて、勉強する( study )という言葉は避けて、ここでこれまで繰り返し使っているようなトレーニング( training )という言葉のほうが効果的である。
 この入学動機書、最終バージョンに達するまで五回ほど全体推敲するのが普通。論理一貫性や読みやすさ、さらには文章の表現などを締めて締めて、ここまで完成させる。(いうまでもなく、各志望校別に丁寧に仕上げなければならない。)これ、思いのほか時間がかかるので要注意。また、完成品に至るまでにも、入学動機書のコピーを推薦状執筆者に渡しておきたい。そうすれば、執筆者にとっても、より具体的で強力な推薦状を作成することが可能となるから。
 以上が入学動機書作成の基本方針。もちろん、応用形がありえよう。しかし、まずは基本的な枠組みを理解しておかれたい。これ、効果的である。
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テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

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性格は理系クンに限りなく近い文系学者。仕事の合間をぬって魚釣りにいそしみ、カナダの大自然をエンジョイしている。

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