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北米の文系大学教員就職事情(6)

 ということで、長々書いてきたが、これでかなりの部分、おわかりになったと思う。

 ショートリストまで残れば、実力が証明されたと思ってよい。何回も応募してみて、一回もショートリストに残らない、というのは実力面で競争力が弱いか、公募に応募する方法(例えば専攻の選び方)に問題がある可能性が高い。

 ショートリストから先はどうか。ここでは、実力が占めるウエイトは軽くなって、運のウエイトが重くなる。3人すべての面接や研究発表が終わった後、選考委員はこの3人を比較するが、この段階であなたが仕事を射止められるかどうかは運が大いにからまってくるのである(もちろん、3人の実力はランキングされるものの)。

 というのも、3人のうち1人が選ばれる過程は、実は応募者がどうにもできない採用者側の事情が大いに関係してくるのだ。

 例えば、前述のとおり「女性を採用すべし」といったような方針を採用者側が強く持っているかもしれない。あるいは「できるだけ多くの科目を教えられること」といった、研究能力に直接関係ない方針もあるやもしれない。そういった方針の他、「たまたま今回の採用選考委員会に参加している人たちが持っているバイアス」とか「審議中、Y氏の発言が決定的に選考の流れを変えたとか」といったような要因が大きく影響を与えることもある。

 まだある。学部で採用したいと決定した人選が、大学幹部(Dean等 )レベルで許可されないことや、大学の予算カットの結果、公募されたポジションそのものが無くなってしまうこともある。こういった要因は、応募者本人にはどうすることもできない。

 まだまだある。採用者側である学部が、候補A支持と候補B支持とに分かれた場合、内紛を嫌って「該当者なし」としてしまったり、(実力は落ちるものの)第三番目の候補Cを妥協として選ぶといった事例も聞いたことがある。

 あるいは、内紛など関係なしに、「結局、3人のうちひとりも『コレ!』という人がいないので、もう一回公募やってみよう」ということもある。

 逆に、「第一候補に採用の打診をしたんだけども、断ってきたので、第二候補のあなたに仕事あげます」という場合もある。

 といったような具合である。「実力ある=就職できる」という方式が常に成り立つわけでは無いのだ。運命の女神様が微笑んでくれるかどうか、という要素が大いに絡んでくるのである。
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テーマ : 教師のお仕事
ジャンル : 学校・教育

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性格は理系クンに限りなく近い文系学者。仕事の合間をぬって魚釣りにいそしみ、カナダの大自然をエンジョイしている。

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