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本音アドバイス:ペーパーを書く前に

 本ブログでも、ぼちぼち、留学生むけの学術アドバイスもやっていきたいと思う。もし、あなたが北米の大学で学んでいるなら、あるいは学ぶつもりがあるなら読んでみてください。(ただし対象は文系分野なので、その点、ご理解のほどを。)
 では第一弾。今回はペーパー(ターム・ペーパーなど)に取り組む前に是非読んでおきたい本、これについて述べてみたい。
 ほかの語学の場合と同様、英語を学ぶ過程において一番初めにマスターできるのは読解。その次にくるのが「聞き取り」、そして「しゃべり」となる。最もマスターするのに時間がかかるのが執筆。とくにペーパーみたいに20頁ぐらいのまとまったものを書きこなす能力を培うにはかなりの時間と訓練が必要となる。
 ここでの問題は、語彙や文法などの面できちんとした力があるだけではペーパーはなかなか良いものができないということ。ペーパーは一種の学術作品なので、内容や構成の点において一定の「型」を持っている。これをマスターしないと、語彙や文法ができても仕方がない。自動車が小型車でも大型車でも自動車であるように、自動車は一定の「型」をもっている。同様に学術作品としてペーパーはひとつの「型」を持っているのである。
 この「型」を知っているかどうかで、あなたのペーパーの成績が大きく決まるといっても過言ではない。実際、英語が母国語の学生でも――語彙や文法が問題ない学生でも――この「型」を知らない限り良い点はとれないのである。「型」にそっていない作品は、いわば不良品。不良品に対して教授が良い点をくれるはずがない、といえばピンとくるであろう。
 であれば、この「型」をまずは理解すること、これがどうしても欠かせない。自動車の「型」を正確に把握せずには自動車を製造できないのと同様、ペーパーの「型」を知らないままヤミクモに文章を書いても質が高いペーパーはできっこない。では、この「型」、どうすれば理解できるのか。
 そこで次の本をお薦めする。Wayne C. Booth, Gregory G. Colomb, and Joseph M. Williams. The Craft of Research. 3rd edition. Chicago: The University of Chicago, 2008.
 この本、テーマの絞り方や序論部・結論部の設定のやり方まで説明してある。つまり議論の組み立て方を解説している。この点、本書は類をみない好著といえよう。(引用の方法や文献目録のやり方といった基礎技術的なことは別の文献をあたられたい。)この本を読まれれば、「ああ、ペーパーを作成するとはこういうことだったのか」とわかるはずである。実際、わたしのクラスでも使っている。本書を十分に理解している学生が書くペーパーは高品質のものばかりである。ぜひ本書を読まれたい。実際に学生のペーパーを採点する教授として、本書を強く薦める次第である。
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テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

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性格は理系クンに限りなく近い文系学者。仕事の合間をぬって魚釣りにいそしみ、カナダの大自然をエンジョイしている。

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