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シラバス、あなどるなかれ(3)

◆ルールは「防衛」すべし

 シラバスで明示したルールは教授のほうにも当てはまる。例えば、「この方針で採点する」と記しておきながら、実際には違う方針を採用したならば(それを見つけた)学生は学部長にアピール(訂正要求)するであろう――そしてそのアピールは認められるであろう。
 もちろん、予期されない事情がおこり、ルールを変更しても教育上差し支えないというのなら、学生が承知の上で実施することは許される。しかし、よっぽどの事情がない限り、教授もシラバスで公言したルールはこれを守る義務があるのである。
 あるいはシラバスで明示してあるルールを学期途中になって、変更せよと言ってくる学生もいる。(すごいでしょ、北米の学生というのは。)
 これはわたしが担当していた科目で実際に起こった話。
 中間テストの後、学生二人が研究室にやってきて私と直談判を始めたのである。そう、ジ・キ・ダ・ン・パ・ン。

 「教授、提案があります。」
 「なんですか?」
 「期末試験の点か中間テストの点か、いずれかの高いものが最終成績となる、というのはいかがでしょうか。」
 「はっ?しかしシラバスには、そんなこと書いてないでしょ?」
 「書いていません。しかし、われわれの提案する新ルールがより良いものと思われます。」
 「シラバスにあるルールを変える必要は認めません。提案、却下。」
 「でも、教授!」
 「採点方針に不備がないので変更する理由はなし。今のルールに不備がありますか?」
 「しかし、われわれが提案する新ルールのほうが、学生一同、みな喜びます。ソノ分、学生は期末試験に真剣にとりくみます。教育効果上、すばらしいことでしょう?」
 「不備がないのに途中変更するわけにはいかない。わたしがこの科目のセンセー。わたしが決める!」
 「・・・・・・」

 連中が帰ったあと調べてみたら、この二人の中間試験の成績、良くなかった。二人相談して「新ルールを提案して、起死回生を図ろう」と思ったみたいである。その結果が教育効果うんぬんの議論であった。ここまでイチャモンをつけてくるとは!
 食い下がる連中に思わず「オマエラなに考えてんねん!?」と関西風英語表現法を用いて言いたくなったが、そこはグッと抑えて冷静な顔で対応した次第。その日はツカレタ。その晩はビール飲んで憂さ晴らし。イヤハヤ、なんとも・・・・。
 ということで、快適な科目運営をしようと思えばシラバスをキッチリ書いておく必要がある。といっても、こう思うのはわたしだけかもしれないが。いろいろ苦労があるのである、教授カギョーも。

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性格は理系クンに限りなく近い文系学者。仕事の合間をぬって魚釣りにいそしみ、カナダの大自然をエンジョイしている。

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