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偽の学者像、真の学者像(4完)

◆役得もある

 「なるほど、まさにリーマンの世界やな」

とここで父が言うかもしれない。
 キョージュといえども、給与(サラリー)をもらっている労働者にかわりなし。
 しかし、である。
 役得もある。そう、ヤ・ク・ト・ク。
 まずはすでに触れたように、拘束時間が少ないこと。
 そのおかげで、子供の学校の送り迎えができるなど、子供との絆が強くなる。「子供の顔を日ごろは見ることができず、できるのは週末だけ。月曜日に出勤していく際、子供から『パパ、また遊びにきてね』と言われる」というような――どこまで本当かどうか知らないが――日本のリーマンの状況とはまったく対照的である。なにしろ、家でゴロゴロ――と子供には見えるらしい――していることが多いのだから。この意味では自由業に近い。(近所の人たちには「あの人、いったい何の仕事してはるんやろ。家にいやはんの、多いし。遊び人ちゃうやろか・・・・」と思われているかもしれないが。)
 より重要な役得は、なんといっても自分の知的関心を追及できることである。
 自分の好きなことに没頭して、それでもって食っていける。言い換えれば、オタクをやって収入が得られるのである。これはたいへんアリガタイ。
 世の中、職場でツラーイめをして金を稼ぎ、別の時間(たとえば趣味の時間)にその金を使って生きがいを感じるという人が多い。つまり、金を稼ぐ場所と生きがいを感じる場所とが異なっているのである、この場合。
 「好きなことやって生きがいを感じながら金も同時に稼ぐ」ことができる職業というのはスポーツ選手などがあるが、比較的数が少ないのではなかろうか。教授の仕事は、そのような数少ない仕事のうちの一つである。その意味では充実度は高い。
 加えて、北米の大学の場合、定年が無い。そうなんです。無いんです、テイネンが。だからやる気があれば文字通り、死ぬまでやっていける。
 竹内均元東京大学教授(地球物理学者で、その昔『日本沈没』の映画にもゲスト出演していた)が「好きなことをやって、それで食っていけて、かつ社会的に役立つことができれば満足ではないか」という趣旨をどこかで書かれていたが、わたしの職種がまさにそれにあたる。(いかん、鼻の穴がふくらんできた・・・・。)

          ***

 と、ここまで書いてフッと考えた。
 「『脳ある鷹は爪を隠す』という表現があるように、わたしも『極楽とんぼ』のふりをしているほうが賢いのかもしれない」と。
 なるほど、シッカリしているよりも頼りなーい様子であれば、家族の者も可哀想におもって、いろいろ言ってこないであろう。そうすれば余計な負担を免れることができるワイ。ということで、今度、父と酒を飲む時はトボケタふりをすることとしよう。
 

追記 この原稿を書いて数日後、例の「アイデアがパッ」が起こって、上の計画を放棄することとした。うつらうつらの時に父らしき「天の声」がしたのである。

「オイ、もう遅い。すべてバレているやないか。いまさら『極楽とんぼ』のフリしてもアカン。それやったら『頭かくして尻かくさず』となる。やめとけ。」

 そういえば、前にムキになって父に教授職の実情を説明したような記憶が・・・・。                                 
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テーマ : 教師のお仕事
ジャンル : 学校・教育

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性格は理系クンに限りなく近い文系学者。仕事の合間をぬって魚釣りにいそしみ、カナダの大自然をエンジョイしている。

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